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Renewed in August 24,2017.

「EV推進」失敗の原因を中国に押し付けるEUの愚かさ


BMWの工場

EU欧州連合)は「中国政府が企業にばらまくBEV(バッテリー電気自動車)補助金の調査を始める」と言い出した。
背景にはEUはBEVしか認めない。BEV以外は一網打尽にすると言う考えがある。

とは言え、EUの富裕層もようやく2035年全面EV化は無理だと気付いたのか、当初の方針を撤回し、EUもエンジン車の販売を2035年以降も容認している。

中国はいま、xEV(何らかの電動機構を持ったクルマ)の普及を進めている。
「x」に入る文字はB(Battery=バッテリー)、H(Hybrid=ハイブリッド)、MH(Mild Hybrid=マイルドハイブリッド)、PH(Plug-in Hybrid=プラグインハイブリッド)、FC(Fuel Cell=燃料電池)の5つ。
EVはElectric Vehicle=電気動力車。

EVだけでなく、多方面での開発(当然ICE/内燃機関も含まれる)に力を入れていて、それに対して中国政府が補助金を出しているのである。

トヨタの方針も同じだが、要は「CO2削減の方法は一つ(EV化)ではない」と改めて強く明記しておく。

BEV信奉者諸氏は「LIBは作れば安くなる」という。たしかにLIB価格は下がった。
しかし、LIBを製造していたのは中国、韓国、日本であり欧米企業の存在感はほぼゼロ。
日本が最初に実用化したLIBを、量産設備をバックにどんどん値下げしたのは中国である。

その影響で中国製のEV車の価格はかなり安くなった。
その結果、EUでは中国製のEVが拡大した。

EUも中国も企業への補助金は遣っていた。
今回、EUが問題にしているのは「他国の同じ産業に損害を与える」イエロー補助金と「あからさまな輸出補助金」となるレッド補助金だが、どんな補助金にせよ商品が国外に持ち出されて売られるのであれば、価格競争力を高める補助金になる。

にもかかわらず「EVの普及」が目的ならEUにとって、どんなEVでも構わないはずだが、補助金にどっぷり浸かったEVは嫌だと言う。
しかも電池は中国に握られている。

「中国製の電池はダメ。中国企業EU内で生産する電池はOK」とは、昔あった理不尽な制度に似ている。

2035年までに自動車を全てEVに切り替える事が不可能な事はシッカリと考えれば素人でも分かる事である。
いったい、EU委員会やEU議会は何をしたいのか。

答えは簡単である。
EUの富裕層は自国での生産能力もないのにイニシアティブを常に取りたがる。
当初は日本車潰しが目的であったEUの作戦は、中国の生産能力によってEUの目論見は外れた。

既にドイツもガソリン車も2035年までは販売すると手のひらを返している。

アメリカも当初はBEV推進に向いたが、国民に対して強制的に移行するように法律を改正したものだから、UAW全米自動車労組)の大規模ストが起き、現在はガソリン車への回帰機運が高まっている。

EUの傲慢さには呆れるばかりである。
(つまらないプライドと意地が原因ですかね。学習くらいして欲しいものですよ)

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