まずChrome拡張機能の新仕様「Manifest V3」とは何か。
ユーザーのプライバシーやセキュリティ、パフォーマンスを向上させるものとされている。
しかしながらManifest V3によって広告ブロッカーなどの機能が大幅に制限されるとの批判が多くある。
そして人気の広告ブロッカー「uBlock Originの開発者であるRaymond Hill氏が開発中止を示唆」している事。
そのような中でManifest V3に対応した世界初の広告ブロッカー「AdGuard Browser extension V3」がリリースされた。
とは言え、未だ完成版では無い。
そもそも完成したとしてもフィルタリングできるブロック数がuBlock Originと比較しても約1/10の3万件と圧倒的に少ない。
因みにuBlock Originはデフォルトで約33万件をフィルタリングしており、ユーザーがルールを追加する事で更に性能が上がる。
そして追加できるフィルター数もAdGuard Browser extension V3では5000件と制限されており、広告ブロッカーとしての機能低下は否めない。
「Manifest V3」の導入によって広告ブロッカーは著しい制限を受ける為、「AdGuard Browser extension V3」を含めた「Manifest V3」対応の広告ブロッカーが別途登場しても、現在の 「Manifest V2」対応コンテンツブロッカー(uBlock Originなど)と比べると気休め程度であると言わざるを得ない。
下記記事にもあるが「Manifest V3」の導入によってブラウザの変更を考えるユーザーが出てくる可能性を指摘している。
自分の場合はメインブラウザはFirefoxなので今は問題ないが、uBlock Originの開発停止がChrome及びChromium以外に波及する事は避けて貰いたい。
※関連情報
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