前置きとして既に何度も書いておりますが、ハイクロックでの「1:1モード」による安定運用(常用)を目指している訳ではありません。
それと「Infinity Fabric Divider」が動作しての仮初めのオーバークロックには全く興味がありません。
単なる趣味として仮初めのオーバークロックではない「1:1モード」でどこまで行けるかと言う過程を楽しんでいるに過ぎません。
実運用としては以前も書いた通り、ネットサーフィンくらいしかしないし、時々アプリのテストをする為のサブマシンで行っているので、DDR4-3200で十分間に合っています。
この通りの使い方が目的だったので、CPUやマザーボード、GPUはエントリーモデルから選択しています。
実は今回使用しているメモリも当時の価格で1万円くらいの代物だったりします。
様々な理由から苦渋の決断により一時的にIntelに避難していましたが、Intelの毎月大量に出てくる脆弱性から逃れる為に、約1年ほど前に一度に2台を組み直したので、資金面でもハイエンド品は購入出来ておりません。
ハイエンド品を買うくらいなら、AMDマシンの台数を増やしたかったので。
NVIDIAとはカノープス製のGeForce2 Ultraを搭載した「SPECTRA 8800」を最後に決別しました。
いくら性能が良いからとNVIDIAに戻ったりはしません。
でもAMDに戻れたおかげで、心が豊かになりました(笑)
すみません、話を戻して本題に入ります。
まず前提として、もともと「AMD AGESA ComboAm4v2PI 1.0.8.1」の適用前からDDR4-3933で「1:1モード」が動作していた環境がベースとなっています。
「1:1モード」でどこまでメモリクロックが伸ばせるのかは、マザーボードの設計や、CPUのメモリコントローラの個体性能、メモリの個体性能などに加え、それらのパーツ同士の相性にも左右されます。
なので使用する個体や組み合わせによっては「DDR4-3600」程度でも「Infinity Fabric Divider」が作動して速度が半分になります。
つまり、私のように選別品を利用している訳でもないのにDDR4-4200が「1:1モード」で動作するのは幸運が重なっただけで稀と考えます。
現時点では情報が少なすぎて、そう判断せざるを得ません。
******************************************************** ■ここで注意です(重要)
前回も書きましたが、本記事のようなメモリの高クロック運用(オーバークロック)はCPUのメモリコントローラの定格がDDR4-3200なので、メモリではなく、まずCPUの保証が切れます。
念の為に書いておきますが、XMP対応メモリでDDR4-3200を実現した場合、見た目は定格のDDR4-3200なので大丈夫そうに思えますが、大抵は必要電圧が1.35Vとなり、JEDECの標準規格から外れた動作を実現する関係上、メモリの保証はOKでもCPUの保証は切れます。
無理をしてオーバークロックメモリを使用する必要はありません。
仮に使用してもCPUの保証が切れる方がデメリットが大きく、メモリをオーバークロックしても体感は殆どできないので、CPUやGPUのグレードを上げた方が確実です。 オーバークロックのような危険もないし、お勧めです。
そもそもXMPはIntelが提唱した規格であり、AMD用ではありません。 冒頭でも書いた通り、動作するかは相性の他に、個体差も大きく関係しています。
私の環境で動作したからと言って、同じ設定が通るかと言えば上記理由から「運任せ」であり、動作保証は出来ません。 それが例え同じパーツを利用したとしてもです。
手動で設定を触れる人や、起動しなくなった場合の対処法を知ってる人はともかく、初心者の方が安易にXMP対応のオーバークロックメモリを購入すると痛い目を見るかもしれません。
それと本記事の様にオーバークロックを真似してもパーツが破損する恐れがあり、当方では責任は取れません。
やるなら「どんなパーツが壊れても良いと覚悟した上」、自己責任のもとで実施してください。
オーバークロックとは危険を伴う、リスクの高いチャレンジだと認識してください。
繰り返しますが、オーバークロックにより何が起きても、あくまでも自己責任です。 他人に責任転嫁するのは、お門違いです。
この事は頭に入れておいてください。 ********************************************************
前回のテストでDDR4-4066をセットしたら「Infinity Fabric Divider」が作動して速度が半分になったと言う話を書きました。
これはマザーボードが危険を察知して自動で「Infinity Fabric Divider」を作動させています。
冒頭でも書きましたが「Infinity Fabric Divider」が作動した上での仮初めの高クロックは私の目指すところではありません。 あくまでも「Infinity Fabric Divider」は無効で、CRも1Tが前提です。
それにテスト運用だけで直ぐに設定は戻してしまうので。
そこで一時的にならと言う事で、BIOSから設定を弄って「Infinity Fabric Divider」を無効化してテストしてみました。
するとDDR4-4066を始め、DDR4-4133,DDR4-4200まで動作を確認しました。 どれも一発でWindows 10の起動に成功しています。
それぞれの設定でCPU-Zとメモリベンチのスクリーンショットを取って、直ぐに設定を戻しました。
やはり高クロックになるほど伸びは僅かです。 定格のDDR4-3200でも十分速いので、DDR4-4000とかになっても体感は出来ません。
因みにDDR4-4200が動作したと言っても、高価で極低レイテンシのDDR4-4000メモリを使用すれば、第2世代Ryzen(2700X)でも同じ数字が叩き出せるようです。 そんなスクリーンショットを見つけたので。
相性問題やら色々とクリアしないとでしょうけど。 でもそれは今の私がやっている事にも同じことが言えますので。
何だか更に上のクロックも狙えそうですが、上のクロックを狙うよりもレイテンシを下げられるかやってみたい気もします。 ただ設定を詰めていく作業は幾ら時間があっても足りません。
勢いでDDR4-4266にチャレンジしたらBIOSまでしか起動しませんでした。
設定を詰めたら起動するのかも知れませんが、DDR4-4266以上のクロックは危険なので止めます。
余談ですが、逆の発想でDDR4-2133へのダウンクロックにもチャレンジしてみました。
XMPが作動していると無理なので、XMPを切って手動でセットしました。
最初は上手くいったかと思えば、DDR4-2133でも「Infinity Fabric Divider」が作動しました。 仕方ないので手動でセットし直してCPU-Zとメモリベンチを取りました。
更に設定を詰めるかは、時間が大幅に掛かるので現時点では不明です。 何かに成功したら、改めて報告します。
補足: 今まで触れていませんでしたが、個人的に水冷は嫌いなので所持している環境は、本テスト環境を含め、全て空冷です。
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