NVIDIAのジェンスン・フアンCEOが、ドナルド・トランプ大統領の私邸であるマー・ア・ラゴで催された夕食会に参加した直後に、NVIDIAのAIチップである「H20」を中国に輸出することを禁止する規制案が棚上げになったことが報じられた。
Trump administration backs off Nvidia’s ‘H20’ chip crackdown : NPR
https://www.npr.org/2025/04/09/nx-s1-5356480/nvidia-china-ai-h20-chips-trump
Trump reportedly walking back AI chip export curbs to China • The Register
https://www.theregister.com/2025/04/09/nvidia_us_export_ban_change/
NVIDIAのH20は、輸出規制に抵触しないように性能を抑えて設計された中国専用AIチップで、NVIDIAにとって重要な市場である中国にアメリカ企業が合法的に販売できるものとしては最先端のAIチップ。
アメリカの公共放送局であるNPRは2025年4月9日に、夕食会後にアメリカ政府がH20チップに関する方針を転換し、追加規制の計画を保留にすることを決定したと報道した。
NVIDIAが引き続き中国にH20を輸出することをトランプ政権が容認したのは、中国を大きく利することになると専門家は警告。
タフツ大学の政治学者で、半導体への造詣も深いクリス・ミラー氏はNPRに「H20のようなチップは、性能を落とすように特別に改良されているため、中国への販売は合法となっていますが、ほとんどの中国の国産チップより優れており、中国はNVIDIA製チップの輸出に頼っている。
ドナルド・トランプ大統領に高額な資金を提供すれば、NVIDIAは莫大な売り上げを合法的に行えることである。
つまりアメリカとしては、中国を利する事になっても良いと考えているようだ。
中国は完全に報復関税を明確にしており、その様な中国相手に「H20」を売る事を許可するとは、完全に矛盾している。
全く持って愚かなな話である。
※関連情報
NVIDIAのジェンスン・フアンCEOが1億5000万円払ってトランプ大統領と会食した後に「H20」チップの輸出規制が撤回される
https://gigazine.net/news/20250410-nvidia-china-ai-h20-chips-trump/