「Intel inside」のロゴ
日本では「Intel、入ってる」とも表現されるこの「Intel inside」は、「このパソコンにはインテルの製品が入っていますよ」ということを端的に伝えるメッセージ。
この広告戦略のおかげで、Intelのブランド認知度はかなり高い。
どういうわけか単なる副詞でしかない「inside」の「無断」使用にIntelがキレまくる。
なんと「inside(インサイド)」という言葉を使うさまざまな事業者に対し、「Intelへの便乗行為で、誤認混同を招き、国際信義と公序良俗に反する」などというクレームを乱発。
「inside」の語を含む商標を登録して、Intelから異議申立を受けた事業者は数多い。
KDDI、シャープ、パナソニック電工、安川電機、スパイシーソフトなど、Intelと業界が近しい電子機器メーカーやテック系企業が多い。
そのような中、花王の「ビューティインサイド」や、ワコールの「BODY SCIENCE INSIDE」など、まったく競合しない分野の大手企業まで、多岐にわたってターゲットにされている。
簡単にいえば「○○○インサイド」という「表現形式」は、Intel社の商品を示すブランドとして広く認識されているため、他社が同様の形式を使用すれば、「Intel社の商標が連想され、Intel社の商品であると誤認されるおそれがある」ということである。
もはや無茶苦茶である。
先述のワコールの「BODY SCIENCE INSIDE」に「Intel社の商品かな」などと勘違いする可能性は皆無である。
先日も先代が引き起こした問題について、経営陣がIntelの復興にPat Gelsinger氏をCEOへ任命したのにもかかわらず、Pat Gelsinger氏は退任(事実上の解任)されたばかり。
こんな事をすれば、ただでさえ落ちぶれたIntelは自分で自分の首を絞める事になるだろう。
なんだかIntel内部の抗争に呆れていたのに、更にIntelが嫌いになったよ。
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